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大森勝山遺跡のストーンサークルは恥ずかしがり屋だった【北海道・北東北の縄文遺跡群】

旅の記録
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北秋田市の「伊勢堂岱遺跡」を訪問した翌日2023年7月9日、いくちゃんは弘前市にいました。

同じく世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』より、ストーンサークル仲間の遺跡へGO!
するためです。

岩木山(いわきさん)を仰ぐ祭祀場遺跡――。

必殺、「大森勝山遺跡(おおもりかつやまいせき)」へ!

例のごとくの一人旅を振り返ります。
前日の「伊勢堂岱遺跡」については、以下の記事でどうぞ!

世界遺産「大森勝山遺跡」とは

大森勝山遺跡の世界遺産看板。

世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』の中で、ストーンサークル――環状列石を持つ構成資産は4つあります。

関連資産を入れれば5つですね。
ぱっと見の名前でそうとわかる「大湯環状列石」の他に、「○○遺跡」の名称で4か所。

しかしこれらのうちで「大森勝山遺跡」だけが唯一、縄文時代晩期の環状列石です。

ここだけ他より新しいのです。
具体的には約3000年前。

環状列石なんて他にいっぱいあるのに、なぜ「大森勝山遺跡」が必要だったのか。
それは、変遷する環状列石の在り方を示すため。

世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』の特徴の一つ、「集落形態の変遷を示すこと」を体現するために、「大森勝山遺跡」は必要だったのですね。
具体的な特色は、現地で見ていきましょう。

ちなみに、「大森勝山遺跡」の正面には、〝津軽富士〟こと岩木山が鎮座しています。
麓の舌状台地の上なのですよ。

見られると良いですね……!

では早速向かいましょう。
いざ、縄文晩期の祭祀場遺跡、「大森勝山遺跡」へ!

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朝一出発の計画に降りかかる障害

弘前城で使われる〝杏葉牡丹文〟。

……とは言いますが、実は朝から問題が。

前日からスマートフォンの電波が通らないのです。
電波マークは立っているのに!

いくちゃんは考えました。

「弘前市なら都会なので、楽天モバイルのショップが存在するのでは?」

一応ホテルのWi-Fiなら使えたので、マップで調べてみた。
今思えば普通に症状ググれば(ry

で、調べて見つけて、営業開始は……朝の10時か……。

ついでに弘前城を調べてみたら、こっちは朝の9時からやっているみたい。

……逆方向だけど。
行ってきました((

弘前城の天守(避難中)。

わぁい弘前城だあ!((

石垣が修繕工事中だそうで、天守は地上に降りていました。
さあ時間が無いので急いで回るぞ!

てなわけで駆け足(リアル)であちこち見ていたら、残念な表示を発見。

写真には撮っていなかったのですが。
博物館が休業中だそうです……。

天守の中には入りましたが、正直しょげた。

読者様方につきましては、お時間があればぜひお寄りください。
三の丸に位置する弘前市立博物館では、「大森勝山遺跡」の出土品も展示されているそうです。

駆けずり回っていたら10時頃になってしまいました。
結構広いんですよね、弘前城の公園……。

さて、楽天モバイルまでは……徒歩1時間程度ですね。
血迷って歩きましたよ、ええ。
そうしたらね。

……ふぅ、色々ありました(遠い目)

田舎町から都市部に遊びに来てキラキラする感覚。
すっごく理解した((

なんだろうこの、弘前市のキラキラ感……いえ、キラキラする場合ではなかったんですが((

そんな話していても仕方ないでしょ?(笑)
問題は解決しましたよ!

そんなわけでお昼頃。
ファミレス(!)のガストでお昼を食べて、漸く本日の目的を果たしに行けそうです……(笑)

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裾野地区体育文化交流センターを見る!

大森勝山遺跡のガイダンス施設、裾野地区体育文化交流センター。

日曜日であれば!

弘前駅前のバス停から、鯵ヶ沢駅前行きのバスが4本あります。
ちなみに、平日だと5本あります!

弘前駅前はバスが多いのでややこしいですが、裾野地区というのは岩木山の裾野ということですから、岩木山の方に向かえば良いわけですね。

岩木山があるのは、弘前市と鰺ヶ沢町です。
山が境界になっています。

よって、鰺ヶ沢を目指しましょう。

実はこのダイヤ、今年の4月1日に改正されているようです。
でもまあ、大体今で言う13:40弘前バスターミナル発のバスくらいのに乗ったはず(笑)

ありがたいことに、上のリンク先時刻表(PDF)でも、「裾野中学校前」のバス停名がありますね。

はい、ここで降りましょう。
すぐ近くです!

バス停の近くに案内看板がありました。

左手にこんな場所が見えてくるので、看板に従って左折しましょう。

……え、曇天が気になる?

はっはっは……まぁあれだ。
弘前市街で楽天モバイル行った帰りに、めちゃくちゃな土砂降りに降られたから……www

しかし裾野地区までくれば、もう市街地とは別世界です。
昭和30年までは、弘前市とは別だったみたいですよ。

雨も止んだし、落ち着いた町並みを楽しみましょう。
見つけた建物の中に入ると……。

裾野地区体育文化交流センター内、世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』の紹介パネル。

おお、ありましたね!

曇天も幸いしてか、センター内は独り占め!(※受付除く)
入場料は無料です。

右側に本棚のようなものが見えますね、こんな感じです。

裾野地区体育文化交流センターにて、各遺跡の出土物の展示。

おおっ……!

右側のエアコンの向こう側にも、展示の続きがしっかりあります。
大森勝山遺跡についても触れられていますが、どちらかと言うと裾野地区全般の歴史の紹介ですね!

写真の出土物の下に、パネル展示もありますね。

出土展示物の下の「はじめに」。こんな感じでしっかり展示されていました。

この裾野地区体育文化交流センターは本来、観光客というよりも市民のための場所。
名前の通り体育も文化も全部ひっくるめて、裾野地区民の交流センターですね。

当然ですが、大森勝山遺跡だけを紹介しているわけではありません。
直接的な世界遺産のスペースはほんの少し。ですが……。

認定証も飾ってありました。

ありましたね、世界遺産の登録認定証(複製)。

実はこれが飾ってあるかどうかも、構成資産によるのですよね。
それぞれの性格が出るところだと思います(笑)

飾ってあるとしても、意味合いは施設によるはず。

例えば、単に誇示して宣伝効果を狙っているのか。
それとも、遺産を守っていく決意の表れなのか。

ここはどんな意味を持って、展示しているのでしょうか?

窓辺のテレビ台に飾ってあった〝弘前ねぷた〟のイノシシたち。

出土物にちなんだイノシシねぷたも、今後の行く末をさり気なく見守っています(笑)

実は大森勝山遺跡ではなく、同じく裾野地区の十腰内2遺跡という場所で、イノシシ型の土製品が出ているのですね。
そういえば、上掲の展示スペースにもイノシシがいました。

これをモチーフに〝いのっち〟というキャラクターが生まれています。

窓からの景色は……やはり、曇っていますね。
野焼きをしているみたいですよ。

裾野地区体育文化交流センター、窓の外の景色。

更に、こんな置物も。

彫刻されたいのっちの置物。結構大きい。

おお、いのっちですね。

ここは博物館ではありません。

あくまで〝体育文化交流センター〟なのです。
交流空間の一部に、地区を知るための展示スペースを設けているだけ。

だから、楽しいインテリアもあります。

……でも、びっくりするくらい全景の写真がない(汗)
上の方のガラスへの写りこみで、何となく雰囲気を察してください……(笑)

更に入口から右手の方向に進むと……こんな部屋までありました。

裾野地区体育文化交流センターの茶室と和室。

おお、これは〝文化センター〟っぽいですね!

……なんだか、無性に懐かしい気持ちに……今見返しているだけでも、なります。

いくちゃんって、高校時代に部活でお筝弾いていたんですよ(実は)。

それもあるかなって思ったんですけど……。
でもピンとこないな、なんでこんなに懐かしいんだろう……もしかして。

小説で和楽器サークルの活動を書いているせい(ry

……廊下の逆側には、調理実習室もありました。

センター内の調理実習室。

どこも空室ではあったんですけど、換気のためなのかドアは開いていました。

一応中に入るのは遠慮したよ!
でも外から撮るくらいなら良いかなって。

……では、この廊下と逆側の突き当りはどうでしょうか?
壁の裏には自販機があったかな。

更に建物の外に出られますよ、ええ。

併設の体育館。

たっ、体育館!

〝体育センター〟だ……!

裾野地区体育文化交流センター、懐かしい感じがして何だか楽しい。
……ずっと独り占めだし。

入口正面には、世界遺産推しの展示もありますね。

おっ……。

裾野地区体育文化交流センター、入り口前の世界遺産展示。〝大森勝山遺跡〟の木彫りがあります。

昨日(※7月8日)行ったばかりの、伊勢堂岱遺跡のいせどうくんもいますね!
更に、大平山元遺跡のむーもんの姿も。

大森勝山遺跡はと言うと、何故か文字の木彫りなんですが……渋いw

興味深くはあったんですが、展示ボリュームとしては大したことはありません。
慌てなくても、少しの時間で安心して見られますね。

……いや、真面目な話、朝から来るつもりが予定狂っちゃったんで……ww

ゆっくりと遺跡へ向かいましょう(笑)
問題は……ここからです。

ここから大森勝山遺跡まで、徒歩約50分。

公式だともうちょっと長く見積もっていますね。
60分くらいは見ておく方が良いかも。

帰りのバス停を確認がてら、裾野中学校の写真を撮る。

バス停の方に戻ると裾野中学校があります。
何というか……。

規模が小さい気がするというか……。
あれ、中学校の校舎って、こんなに小さかったっけ? うーん、何とも言えない……。

帰りのバスは確認しておかなければいけませんね。

裾野中学校前のバス停。現在の時刻表と変わらないような……? 変化したのは他の路線かもしれない。

も、物悲しいっ……すっかすか(汗)

これは、乗り遅れたらやばいですよ、さっさと遺跡へ向かいましょう……!

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大森勝山遺跡への道

大森勝山遺跡への看板発見。徒歩の人にも優しいです。

バスの来た道を少し歩いて戻ると、右折箇所に辿り着きました。

幸いにも案内看板はたくさん見つかります。
ほら見て、旗も立っているよ。

そしてこの道の先ですね。
木々の間を抜けると、一面のリンゴ畑が左右に広がっています。

青森りんごですよ! あの!
全国で歓迎される青森りんごが、ここで作られているのです!

裾野地区は、岩木山の裾野です。

水はけの良い山麓の扇状地は、果樹園を作るのに適地なのでした。
リンゴ畑なんて初めて見ました……!

青森りんごは、青森市や弘前市など、県内でも西部を中心に栽培されています。

天気の良い日なら、正面に岩木山も見えるようですよ。
Googleストリートビューとか、良ければ見てみてください(笑)

大森地区と看板に書いてあります。

大森地区と書いてありますね。

こんな道も出てきますが、こっちに行く必要はありません。
……これ曲がると、辿り着けなくなりそう。

基本は真っ直ぐ行けばOKですよ。
道は長いですが、簡単なので助かります。

そして道端にも、こんな生き物が。

道端に実るクサイチゴ。

い、イチゴだぁ……!
リンゴは……まだ、時期ではないですね。

イチゴ食べたい……。

見てよこれ……ちょー生き生きしてる……絶対美味しい……。

瑞々しいクサイチゴを前に、暫く逡巡。
しかし……結局、食べませんでした。

この頃のいくちゃんは、クサイチゴの味をまだ知らなかったのです。

……うん、その後結局、職場で見つけて食べたんだけどね。
多分、この写真の瑞々しさが決定打となって、次に見つけた時に行動に移したのでしょうw

美味しいですよ、クサイチゴw
ちょっとすっぱくて、でも甘さもあって、何より「見つけた!」って感覚が美味しさを増してくれますね。

まあ、わざわざ探すことはしません。
乱獲だめ、絶対(笑)

見えてくる大森勝山遺跡の表示。

そうこうしているうちに、遺跡の看板が見えてきます。
これだけ旗があれば見落としませんね。

ずっと舗装してあって歩きやすかったですが、ここからは要注意ですよ。

遺跡間近の道の様子。

狭い道を譲り合いながら行かなければいけません。
大森勝山遺跡は、通行手段がまだまだ整備中なのですね。

それはそれとして……。

道端のニワトコ。

右手にはしっかり生き物がたくさん。

ニワトコの実が赤々と生っています。
実はこの実、いくつかの縄文遺跡からも出ているんですよ。

どうも、醸造に使っていたのではとか……或いは、木を削って使っていたかもしれません。

ニワトコの実を接写。

大森勝山遺跡が現役の時代から、この辺にニワトコが生えていたのかもしれません。

もしかしたら。
あるいは。

……まあ、わかんないんですけどね!

さて、とうとう遺跡に辿り着きましたよ!
楽しかったので50分も短いですね。

辿り着いた大森勝山遺跡からの景色は……曇っていました

駐車場方面から、遺跡の入口を望む。

……いや、着いたと言ってもね。

鍵の閉まったプレハブ小屋と、立ち並ぶ仮設トイレと……そして、写真の入口です。
ええ、まだ遺跡はこの先なのです。

歩いてみましょう。
分かれ道がありますが、敢えて遠回りを選んでみるとよいですよ(笑)

環状列石の側にある川。

川を発見できます!

良いですね、この川……石材の産地かもしれません!

岩木山を源流とし、大森勝山遺跡のある丘陵の南北に、二つの川が流れています。
大森川と大石川です。

写真は……大森川かな……(自信がない)

この二つの川の輝石安山岩こそ、大森勝山遺跡のストーンサークルの主な材料になっています。
約90パーセントの石材を担っているのですね。

まあ、普通は近くの川で集めますよね。
伊勢堂岱遺跡のようなカラフルなのが特別であって……。

そして段丘を登っていけば、漸く遺跡に辿り着きます。

辿り着いた大森勝山遺跡。

長かった……w

何気に道が敷いてありますね。
早速メインの環状列石を見に行ってみましょう。

大森勝山遺跡の環状列石(一部)。

何やらプレートのようなものの上に、各組石が乗っているのが分かると思います。

……はい、理由はなんでしょうか!

答えは、復元だからです!
コンクリ固めして動かないようにした、立体表示のストーンサークルなのです!

ええーっ!

本物じゃないの!?
だってほら、前日に行った伊勢堂岱遺跡では、ぜーんぶ本物でしたよ!?

しかし思い出してください。
伊勢堂岱遺跡は、秋田県北秋田市の史跡です。

管理する地域が違うんだから、公開スタンスも違って当然だよね!

弘前市の大森勝山遺跡では、本物の遺跡を〝ちゃんと保存すること〟を最重要視しています。
そのため、調査後は埋め戻して上にレプリカを置いたのです。

本物の展示は迫力もありますが、雨にも雪にも降られますからね。
現代まで残っていたのだって、月日とともに埋もれていたお陰とも言えます。

当然、本物を期待してきた観光客は残念でしょう。
観光資源として利用するなら、露出展示する方が良いに決まっています。

それでも、保存を選択したのです。

並ぶレプリカ。石は全部で約1200個、77基の組石で出来ています。

もちろん露出展示をするには、そのための大変さが存在します。
露出しているからこその保護管理は、とても難しいことだと思います。

一概にどちらが茨の道と言うつもりはありません。
しかし、素敵なことだと思うのですよ!

世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』は、一部表出・露出している部分もありますが、基本的には〝地下〟にある世界遺産です。

地下遺構で成り立つ類稀な世界遺産。
それを最も体現する構成資産の一つが、ここ「大森勝山遺跡」ではないかと思います。

コンクリ固めだからこそ、うっかり本物と間違われない明示性があるようにも思えます。

思い切ったことをしたものですよね。
現地で居合わせた某観光客の方は、「こんな世界遺産なんて」と大顰蹙でしたが(笑)

世界遺産の本来の理念は、保存にこそあるのです。

様々な原因で失われゆく人類共通の遺産を、みんなで守り、次世代に伝えていく。
それを考えた時に、こうして全ての遺構を覆い隠した大森勝山遺跡の決断は、尊敬に値するものではないかと。

大森勝山遺跡のストーンサークルは、恥ずかしがり屋で地下に隠れているのです。

もちろん、見せるのが駄目とは言いませんよ。
やはり本物だからこそ伝わるものも、たくさんありますから。

守り伝えていくためには、教育や理解も大事な要素ですからね。
観光という形で活用することもです。

それぞれの考えがあって、良いと思うのです。

恥ずかしがり屋も着飾り屋さんも、コミュ力高めもパフォーマーも個性です。

……おっと、環状列石が全てではありませんね。
道に沿って他も見てみましょう。

残念ながら曇天の風景。

……岩木山は、見えませんね。

本来であれば、この道の先に見える……のだと、思うのですがw
仕方ありません、わかりきっていたことですorz

曇天ですから!ww

とはいえ、埋設土器や屋外炉などの位置も明示してあります。
見るものは色々ありますね。

おっと、墓地はありませんよ。

――これこそが〝晩期〟の遺跡たるゆえん。
祭祀場と墓地は、一緒ではありません。

縄文時代後期には、祭祀場はまだ墓地を含んでいました。
しかし晩期では、墓地と祭祀場は分離してしまうのです。

これこそが「大森勝山遺跡」が示す、世界遺産『北海道・北東北の縄文遺跡群』時代ごとの変遷!

代わりにたくさん見つかっているのが、多くの土器や石器のほか、祭祀用の石製品など。
明らかに〝祭祀に特化した〟遺跡と言えそうです。

まあ、遺骨という存在が完全に排斥されていたわけでもないのですけどね。

土器埋設遺構の表示。

こちらの説明曰く、土器の中から動物の骨と同じ成分が検出されたようです。
お墓だった可能性もあります。

……ただ、これ一つの存在を持って、ここを「墓地だ」と断定するのは難しいでしょう。
一つだけなら、祭祀で必要だった可能性もありますし、骨製品を入れていただけかもしれません。

少なくとも大森勝山遺跡では、土壙墓のようなものは見つかっていません。

発見遺構はやはり地下ですね。
位置だけが示されていますが、それも臨場感があって良いもの。

下手に復元されていても、どこまでが本当かわからないですからね。

遺構のあった位置は、想像ではなく事実ですから。
事実の持つインパクトは大きいものです。

直径約13m、大型竪穴建物跡のあった場所。

突き当りには大型建物跡があります。
中央の石組炉も再現されていますね。

実は大森勝山遺跡には、たった一つだけ建物の跡があります。

一か所だけなので、集落の住居ではないでしょう。
発掘前から、大きな窪地として見えていたほどの遺構ですよ。

これも何気ない見どころです。

……さて。

ゆっくりと見て回ったら、また歩いて帰りますか!

あっ、駐車場の横の果樹園でも、野焼きをしていましたよ。
あれってリンゴの虫よけなのかな?

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ゆっくりとバスを待って無事に帰宅

赤倉神社登山口バス停。白いビニール袋の中身が思い出せない。

結局隣のバス停に来ました。

……いや、悩んだんですよ。
あちこちうろうろしたんですよ。

でもね、これ、田舎あるあるなのかもしれませんけど……。
時間が中途半端だからって逆方向に散歩していたら、バスの停留所標識がどこも片側にしか見つからないんですよ。

細い道ですし、両方向共有で一つの停留所を使っているんだろうなと思います。

……思うんですが、もし間違っていたら?
通り過ぎられちゃったらどうする!?

本数めちゃくちゃ少ないですから、次のバスが最後ですよ。
乗り遅れたら裾野で夜を越さなければいけません。

……ホテルとかあるの? ここ。

そもそも次の日仕事だし!
朝一のバスで帰っても大遅刻確定だし!!

そんなわけで、弘前市街の方面向いて左側に停留所があるバス停を探しました。

赤倉神社登山口……。

万が一にも通り過ぎられると困るので、停留所のベンチには座らず前に出て、本を読みながら待ちました。

――『不思議の国のアリス』です。
縄文遺跡全く関係ありません! どうしてこうなったのか!

弘前市街を歩いていた時に、ブックオフを見つけてつい、大人買いを……ww

うふふ、なんだこのシュールなお話はww
ただの可愛いお話かと思っていたら、頭がぐーるぐるするぅwww

――はっ!

バスは!? まだ来ていないよね!?
うん、たまに車両が通れば絶対に気づくもの!

バスは来ていない……でもそろそろ時刻が……うーん、うーん大丈夫だよね?
うーん……。

バス停の脇を飛ぶマルハナバチ。

自然観察をして気を逸らしつつ、まんじりともせずバスを待ち……。
それではやはり心がつらいので、読書に戻って没頭し……。

……無事に来ました。
そして、乗れました。

バスに揺られて一時間弱。
そこから電車で更に移動し……帰宅した頃には夜の9時近くでした。

疲れたけど、楽しかった……。

この日の歩数、Google Fitさん曰く――30878歩。

そこそこ多め。
割と頑張りました。

伊勢堂岱遺跡への旅と併せ、二日連続だからこそ、ストーンサークルの比較も楽しめました。
来週は……うん、来週末も『北海道・北東北の縄文遺跡群』をめぐるぞ!

次の行先は、岩手県唯一の構成資産。
縄文中期の集落跡――一戸町の「御所野遺跡」だ!

大森勝山遺跡のアクセスなど

☆ガイダンス施設
裾野地区体育文化交流センター

〇バス・電車の場合
弘前駅前、または弘前バスターミナルで弘南バスに乗車(「鰺ヶ沢・天長園」行き)
→「裾野中学校前」下車(約50分)
→徒歩で約5分
弘前バスターミナル発車時刻:10:45、13:40、(15:30※平日のみ)、17:00、19:30

〇車の場合
青森駅から約90分
弘前駅から約45分
大森勝山遺跡から約10分

◆観覧料:無料
◆開館時間:9:00~21:00
◆定休日:月曜日(祝・休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

☆遺跡見学
大森勝山遺跡

〇バス・電車の場合
弘前駅前、または弘前バスターミナルで弘南バスに乗車(「鰺ヶ沢・天長園」行き)
→「赤倉神社登山口」下車(約45分)
→徒歩で約60分

〇車の場合
青森駅から約90分
弘前駅から約45分
裾野地区体育文化交流センターから約10分

◆観覧料:無料
◆開館時間:特になし
◆定休日:冬期閉鎖(11月下旬~4月下旬)

☆関連施設
弘前市立博物館(出土品の展示)

〇バス・電車の場合
1,弘前駅前6番のりばより、弘南バスに乗車(駒越線、枯木平線、岩木庁舎線、弥生・新岡・葛原線、相馬線)
→市役所前公園入口下車
→徒歩約5分
2,土手町循環100円バスに乗車
→市役所前下車
→徒歩約5分

〇車の場合
青森駅から1時間~1時間半
弘前駅から約15分
大鰐・弘前ICより約30分

◆観覧料:一般個人300円(共通券420円)
◆開館時間:9:30~16:30
◆定休日:第3月曜日(祝・休日の場合は翌日) 、年末年始、展示替え期間中は臨時休館
     ※ ただし、特別企画展開催中は無休

主な参考文献など

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